天使のゆりかご
「それは……新しいきょうだいですか?」
珍しく午後の予定がなかった私は、一度自室に戻ろうと中庭を囲む廻廊を歩いていた。
SS Text 箱庭物語(文)天界組,箱庭
レイカとスイレンと宿屋の話
「って、なんでベッドが1つしかないの!?」
「さ……さあ」 (2020.3.20)
SS Text 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭
願わくば
ただ無性に誰かのぬくもりが欲しかった。 (2016.3.12)
SS Text 箱庭物語(文)箱庭
ある不死者のお話
世界が分かたれた時、僕は一人で生きることを決めた。 (2014.11.24)
SS Text 箱庭物語(文)箱庭
彼女の独白
冴え冴えとした月の光が、室内を埋めていた。あまり空が見えることのない、この地では珍しく、天からの光を余すことなく受けている。 (2014.11.3)
SS Text 箱庭物語(文)箱庭
心の寄り添う場所
風が頬を撫でる。
眼下を見渡せばこの世界を一望できるかのようだった。 (2014.3.2)
SS Text 箱庭物語(文)箱庭
むかしばなし
むかしむかしあるところに、かみさまがいました。 (2015.7.4)
SS Text 箱庭物語(文)箱庭
水面に揺蕩う記憶6 -群青-
それからというもの、その子どもは、名前はゼイラというらしいが、度々訪れるようになった。 (2017.11.27)
Text 水面に揺蕩う記憶 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭
水面に揺蕩う記憶5 -群青-
"声"が聞こえない。
それはこれまで生きてきたなかでは、あり得ないことだった。 (2015.3.1)
Text 水面に揺蕩う記憶 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭
水面に揺蕩う記憶4 -藤紫-
あっと思った時にはすでに遅かった。
踏み出した足が滑り、体が傾く。
それはひどくゆっくりと感じられたけれど、本当は瞬きするほどの時間だったと思う。 (2015.3.1)
Text 水面に揺蕩う記憶 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭
水面に揺蕩う記憶3 -群青-
外に出た私は、近くの川へと向かった。
水の流れる音を聞いていると、"声"も多少は気にならない気がして、川のそばに佇むのは昔から好きだった。 (2015.3.1)
Text 水面に揺蕩う記憶 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭
水面に揺蕩う記憶2 -藤紫-
ここしばらく、どんよりとした雲が空一面を覆う日が続いていた。
本格的に降ることはあまりなかったけど、しとしとと細かい雨が、降ったり止んだりを繰り返している。 (2015.3.1)
Text 水面に揺蕩う記憶 箱庭物語(文)幻獣界組,箱庭