そらを飛ぶゆめ

 

空を飛ぶ夢を見た。

果ての無い地平を目指して高く、遠く。

耳元を駆け抜ける風は煩く、とても冷たい。

ふとした瞬間に放り出されそうな感覚に陥りながらも、ひたすらに飛び続ける。

それはもう、止まってしまえば生きられないのではないかと思うくらい必死に。

いまはただ飛ぶために生きている。いや、生きるために飛んでいる。

堕ちてしまえばきっと、二度と飛び上がれないだろうから。